Vibe Codingを試したエンジニアの正直な話。「コードを書く達成感」はなくなったけど、それでいいと思った
「Vibe Coding」という言葉を最近よく見るようになりました。
AIに話しかけながらコードを書く。プログラミングの知識がなくてもアプリが作れる。そんな触れ込みで広まっています。
私はエンジニアです。C#で案件に入りながら、自分のプロジェクトはClaude Codeで開発しています。そんな私が最初にVibe Codingを試したのは、2025年の11月のことでした。
きっかけは「領域外の言語」を案件で頼まれたこと
専門学校ではWebをやっていて、主な言語はPHPでした。新卒で入った会社からC#がメインになり、今もC#で飯を食っています。
そんな私が、ある案件でPythonのコードを書くよう頼まれました。
「文法はなんとなく読める。でもゼロから書いたことはほぼない」
そんな状態でした。締め切りもある。さてどうするか。
そこで試してみたのが、ChatGPTのCodexを使ったVibe Codingです。
最初から、わりとちゃんと動いた
正直に言います。思ったより全然ちゃんと動きました。
「Pythonで〇〇する処理を書いて」と伝えたら、それらしいコードが出てきた。動かしてみたら、ほぼ期待通りに動く。
ただ、そのまま納品するわけにはいきません。
自分が理解していないコードをクライアントに渡すのは、エンジニアとして無責任です。だからCodexに「この処理は何をしているのか」「ここをこうしたい場合はどこを編集すればいいか」を全部説明させました。
すると、かなり詳細に教えてくれた。「ここでこういう処理をしています。変更したい場合はここを編集してください」という形で。
読んでいくうちに、コードの意図が理解できた。理解したうえで納品できた。 それが最初の体験でした。
でも、心の中では複雑だった
専門学校の頃を思い出します。
エラーが出たら調べて、また書いて、また動かして。がむしゃらにコードを書いて、やっと動いたときの達成感。あの感覚が、Vibe Codingにはありません。
代わりにあるのは、別の種類のドーパミンです。
「動くものが出来上がるまでのフロー」がとても短い。行動量が少ないのに、結果が即座に出てくる。
感覚としては、ショート動画を見ているときの脳汁に近い。スクロールしたら次々と面白いものが出てくる、あの感じ。従来のプログラミングの達成感とは、まったく種類が違います。
最初は複雑でした。「これでいいのか」という気持ちが正直あった。
でも、考えた末に出した結論は「これでいい」でした。
今は「枠組みはVibe Coding、デバッグは自分」で使い分けている
あの体験以来、Vibe Codingは今も使い続けています。
今はClaude Codeがメインです。話しかけながら開発を進めて、プロトタイプや構造の部分はほぼVibe Codingで仕上げます。
ただ、デバッグは自分でやります。
動作確認・ログの確認・エッジケースの検証。ここは人間の目が必要です。Vibe Codingに任せるのは「形にする」部分で、「確かめる」部分は自分の仕事だと思っています。
この使い分けができてから、開発のスピードが体感で3倍くらいになりました。
「限界」はまだ感じていない
よく聞かれます。「Vibe CodingってどこかでAIが詰まらない?」
正直、まだ限界を感じた場面がありません。
APIをつなぎたいとき、都度リファレンスを調べて設定してくれます。人間がリファレンスを読む速さより、明らかに速い。
私が行き着いた考えはこうです。
「AIにできないことは、人間にもできない。」
もちろん、できないことはあるでしょう。でも、AIが詰まる問題は、たいてい人間でも解けない問題です。「人間じゃないとできないこと」の領域は、思っているよりずっと狭い。
コードが書けない人にこそ、一度試してほしい
エンジニアの私がこう言うのも変かもしれませんが、Vibe Codingは「コードを書けない人」にとってこそ価値があると思っています。
たとえばこんな場面。
「毎朝、天気予報をスマホに通知で受け取りたい」
これ、普通にアプリを探してもなかなかピッタリなものがない。でもVibe Codingで「毎朝7時に天気予報を通知するプログラムを作って」と頼めば、驚くほど簡単に出来上がります。
「難しそう」と思う必要はない。
日常生活でちょっと不便に感じていること。「こんなの自動化できたらいいな」と思っていること。そういうところから、一度試してみてください。
最初の1回さえやれば、見える世界が変わります。
まとめ
- Vibe Codingを最初に試したのは案件で領域外のPythonが必要になったとき
- わりと最初からちゃんと動いた。「理解してから納品する」ことは忘れずに
- 従来のプログラミングの達成感は薄れた。でも「ショート動画みたいな脳汁」という別の快感がある
- 今は「枠組みはVibe Coding、デバッグは自分」で使い分けている
- 「AIにできないことは人間にもできない」が今の正直な感想
- コードが書けない人こそ、日常の困りごとから試してほしい
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